自宅で気軽に始められるのがセルフジェルの魅力のひとつ。一方で正しい知識がないと健康リスクも潜んでいます。
今回は、セルフネイル初心者さんが陥りやすいセルフジェルネイルの健康リスクについて解説します。サロンではなく自宅でするからこそ正しい知識を身に着けて、ネイルライフを安心して楽しみましょう!
ジェルネイルアレルギーのリスク
ジェル製品によって、皮膚になんらかのアレルギー症状が生じることをジェルネイルアレルギーといいます。ジェルネイルを始めて、手元の皮膚にかゆみやかぶれなどの異変が見られた場合には必ず皮膚科を受診しましょう。
放置したり、そのままネイルを続けると悪化するおそれもあります。もし、アレルギー症状がでてしまったとしても速やかに医師の診断や相談のもと必要な検査や対応をしていくことがとても重要です。
どんな症状?
アレルギーを起こしてしまった場合、一般的に以下のような症状がでます。
これらの症状は、ジェルネイルを施した部位だけでなく、手全体や触れた他の部位にも広がることがあります。一度アレルギーを発症すると、再びジェルネイルを使用することで症状が再発する可能性が高くなります。
(参考ページ:ジェルネイルアレルギー|AskDoctors)
注意したい3つのポイント
では、ジェルネイルアレルギーを防ぐためにできることはないのか。
以下3つが、ジェルネイルアレルギーにならないために注意したいポイントです。
①皮膚についてしまったら速やかにエタノールで拭き取る。手で拭うだけではNG!
②ジェルの硬化時間を守る。硬化時間を守らないと一見硬化してても中で未硬化になっていることも。メーカー推奨時間より少し長めにライト照射するのがおすすめ
③道具を正しく使う。ジェルの容器がベタベタだったり筆の柄の部分にジェルがついたままキャップをしたり、、、些細な行動でジェルが色んなところに付着します。使ったら道具もエタノールで拭き取ることを徹底しましょう!
アレルギー対応商品もある
万が一、ジェルアレルギーになってしまったとしてもアレルギー物質がはいっていないジェルも発売されています。もし、なってしまっても一生ネイルができないということではありません!まずは予防をしっかりして、アレルギーになってしまったら医師の診断のものアレルギー源を明確にしましょう。
(参考サイト:ジェルアレルギーって何?その原因と対策を解説|一般社団法人プロテケアネイル®︎協会)
ネイルダストの健康への影響
ジェルネイルやアクリルネイルを削ると、粉となって出てくるネイルダスト。
この細かい粉塵を吸い込み続けることで、健康被害につながるおそれがあることをご存知ですか?その他ネイルサロンでしようする溶剤には揮発性のものも多くあるため、ネイルサロンの衛生管理は厚生労働省で厳しく管理されています。
(ネイルサロンにおける衛生管理に関する指針について|厚生労働省)
プロのネイリストだけでなく、セルフネイラーさんにも知っておいてほしい知識ですのでネイルダストの健康リスクとその正しい対策について解説します!
呼吸器へのリスク
ネイルダストの多くは、細かい微粒子。これらは肺の奥深くまで到達する可能性があります。
アメリカの研究(PubMed)によると、ネイルサロンで働く人は一般の人よりも咳、喘息、鼻づまりなどの呼吸器症状を訴える割合が高いことが報告されています。
皮膚アレルギーのリスク
スカルプチュアなどのアクリルをオフして出て切る粉塵にはアクリル樹脂が含まれており、これが肌に長時間触れることでアレルギー反応を起こすこともあります。この粉塵は大変粒子が細かく、払うと部屋中に舞うほど軽いです。
ジェルの場合には、施術の際に硬化しきれなかった未硬化ジェルがオフするときにでてきてしまうことも。そうすると、ジェルアレルギーのように皮膚疾患へのリスクが高まります。
特に、既にアレルギー体質の方は注意が必要です。
ダストから身体を守る予防策
施術の際にどうしても避けられないダストから身を守るためにできることは以下3つ。
①施術の際にはマスクを着用。下準備のダストが発生する際だけでもOK◎
②換気を充分にして空気の入れ替えをする。ネイルサロンでは、厚生労働省により換気についての規約が細かく規制されているくらい重要です。窓のある部屋で施術しましょう。
③集塵機を利用する。今はセルフネイラーさん向けに安価で集塵機が販売されています。集塵機を利用するのもアリ!
セルフネイラーさんができる対策のまとめ
ジェルネイルアレルギーは一度発症してしまうと、再発しやすく完治が難しいともいわれています。ただ、ポイントをしっかり押さえて予防すれば怖くありません。
施術の工程に沿って、気をつけたいポイントをおさらい!
- 施術前には、デスクにペーパーを必ず敷く。
- マスクを着用してから下準備に入る。
- 下準備が終わったら、手洗いをしてデスクのペーパーも破棄。机の上を綺麗にする。
- 窓を開けて換気。ここまでしたらマスクはとってもOK。
- 塗りの工程に入る前に、道具を用意しながらジェルで汚れていないかチェック。
- デスクの上に新しいペーパーを敷く。施術中の道具類は全てペーパーの上において使用する
- ジェル塗布に際には皮膚につかないことを徹底。ついてしまったらエタノールで拭き取る。
- 効果の際には硬化時間は気持ち長めに。仮硬化のみで終わらせない。
- 施術が終わったら、筆の柄やボトルネック、ジェル容器の縁をエタノールで拭き取る。
- 最後に石鹸で手洗い・消毒。その後に保湿。
- 床のダストも掃除して終了!
このように、ルーティンの中に組み込んで癖付ければOK◎
そして同じくらい大事なことは、自分自身の体を整えておくこと!
皮膚や粘膜は、自身の免疫力も大きく影響します。睡眠不足やストレス、偏った食生活が続くと肌のバリア機能が低下してアレルギー症状が出やすくなってしまうことも。また、食生活は爪自体の健康にも直結します。
ネイルを楽しむためには、体調のケアも大切です。「寝不足続いてるな」「ちょっと風邪気味かも」というときには、ネイルの付け替えは一旦やめて体を整えることを優先しましょう✨️